先輩メッセージ
Message
Message 01
南茂 多佳世[内科] 2012年入職(中途)
その人の暮らしまで見据えた看護を。
本当に支えたい時に、力になれなかった。
看護師になったきっかけは、学生時代に経験した介護のアルバイトでした。高齢者を支える毎日。年齢を重ねていくうちに、病気や身体の衰えでその人の生活力が弱っていく状況にもどかしさを感じていました。介護は暮らしのサポートはできますが、命まで救うことはできません。もう一歩踏み込んで人の力になりたい。その想いから、人の「暮らし」と「病気」両方を看ながら患者さんをサポートすることができる看護師を志すようになりました。

患者さんだけでなく、ご家族のケアも忘れない。
関越病院は地域の中でも、退院の先にある「暮らし」を見据えた看護に取り組んでいます。そのために大切になってくるのはご家族との信頼関係。ご家族は部分的にしか患者さんのことがわからないので、お見舞いにきた際のちょっとした声かけや治療の進捗状況の説明などの情報共有は欠かせません。また、コミュニケーションを取る中で入院前の生活もヒアリングしていきます。
「トイレの距離まで歩ける」「杖を使えば1人で散歩できる」など、患者さんの生活レベルを把握し、そこまで回復するためのケアを看護師が中心となって取り組んでいくのです。

私の顔を見て、ホッとしてくれた。
患者さんが無事退院できたとしても、内科ではどうしても入退院の繰り返しが多くなります。その中でも、私の顔を見て安心してくださる方もいて、入院する際に「またよろしくね」と声をかけられると看護師をやってきてよかったと思いますね。たくさんの看護師が入れ替わり立ち替わり担当する中で、名前と顔を覚えていただいて、やっと信頼関係が築けたといえます。そのためには挨拶や細かい気配りなど、小さなコミュニケーションでも大切にしていきたいです。
Message 02
木下 明[内科] 2017年入職(新卒)
患者さんの気持ちを、代弁できる看護師に。
忙しいはずなのに、みんな笑顔だった。
関越病院との出会いは、学生時代の実習がきっかけでした。当時いくつかの病院に実習生として勤務していたのですが、関越病院の看護師はとにかく話しかけやすかった印象があります。看護師の仕事ってやっぱり忙しいので、他の病院だと指導者さん以外にはすごく話しかけづらかったんです。ここでは看護師の方からよく声をかけてもらえたので(笑)。患者さんだけではなく、看護師同士のコミュニケーションにも笑顔を忘れない先輩たちに憧れて関越病院を志望しました。

技術面から精神面まで、いろんな視点で支えてくれる。
実際に入職してみると毎日の業務をこなすだけで精一杯でした。学校では学ぶことができない知識や技術。何がわからないかもわからないし、なぜ怒られているのかもわからない。その中でも一番助けられたのは「3人体制サポート」という教育制度です。「プリセプター」は年次も近く頼りやすい先輩として。
「技術サポーター」はより専門的なことを教えてくれる教育係。「現任教育委員会」はさらに俯瞰的な視点でサポートする教育全体の管理者として。3人の先輩たちが私の長所や短所を共有しながら、それぞれの視点でアドバイスをくれます。夜勤でも必ず誰かは病院にいますし、1人では見きれない部分も見てくれる安心感は常に感じていました。

先生に言えないことも、看護師なら聞き出せる。
看護師になって2年目。先輩たちのサポートもあって、自分の業務だけではなく一人ひとりの患者さんにも目を向けられるようになってきました。その中で、患者さんと一番近いのは看護師なんだと、改めて強く感じるようになりました。毎日毎日関わっているからこそ、ちょっとした変化や違和感に気づくことができる。先生には言えないようなことも、看護師なら聞き出すことができる。患者さんの気持ちを代弁できるような看護師になることが今後の目標です。
Message 03
松野 まどか[整形外科/泌尿器科] 2012年入職(中途)
働きやすさと働きがいは、両立できる。
家庭を持つことは、仕事を諦めることではない。
以前は子育てがしやすい小さな病院で働いていました。小さい子どもがいたので家庭が最優先。それでも、看護師としてもっと高いレベルを目指していきたいと感じていた時に紹介されたのが関越病院でした。既卒の看護師に対しても研修内容や教育システムが充実していたので、すぐに入職を決めました。既卒って「仕事ができて当たり前」みたいな見られ方もするんですけど、教育担当の窓口もしっかり立ててくれたので安心感はありましたね。周りも8割がお母さん。みんなが助け合いながら、看護への高い志を持って働いています。

できないことではなく、できることを考える。
この病院に来て6年目になるので、新人教育や学生指導を任されることも多くなりました。その際に必ず伝えていることは「知識や経験だけで患者さんの可能性を決めない」ということ。例えば「この患者さんは動けないから」と
看護師が決めてしまうと寝たきりになってしまいます。「車椅子はどうだろうか?」「少し動けるなら歩行器はどうだろうか?」と看護師が目の前の患者さんのために考えることを止めなければ、可能性はもっと広がると思うのです。

看護は、看護部だけじゃできない。
質の高い看護には、看護部だけではなく他職種との連携が大切です。実は患者さんからの声で一番多いのが「ご飯がおいしい」なんですね。もちろん、ただおいしいものを出しているのではありません。栄養科の人たちが病状やアレルギーのこと、そして患者さんの嗜好まで、担当看護師に熱心にヒアリングしてくれるからなんです。入院生活の中で少しでも楽しみが増えれば、患者さんの「心」の支えにもなるのでとても助かっています。栄養科だけではなくリハビリ科、薬剤科とも密にカンファレンスを行いながら、病院全体の連携をもっと高めていきたいです。
Message 04
奈良 史恵[ICU/外来] 2008年認定資格取得
知識と経験で、病院全体を支えていく。
看護部をさまざまな立場からサポートする。
現在はICUと外来を兼務しながら、認定看護師として看護部をサポートしています。認定看護師は、実践・指導・相談の3つを軸に活動するのが基本です。「実践」でサポートするのは、現場で患者さんを受け持ったりケアしたりする実務の部分。「指導」では、部内の看護師に対して研修を行ったり、プログラムを作成したりする教育の部分。「相談」では、スキル面のことや職場環境のことなどの相談を受け、看護部全体をサポートしています。関越病院に入る前は、私自身が患者として通院していたこともありました。その時に感じたのが地域住民との距離の近さ。地域と寄り添いながら患者さんと向き合った看護ができる関越病院に魅力を感じ入職を決めました。

一看護師として、看護師と患者さんと関わること。
認定看護師は全体を管理する役割もありますが、一番大切なことは現場にあると考えています。資料作成やデータ統計などの管理業務だけではなく、
一看護師として看護師と患者さんと関わることが大切です。医療の現場で起きるさまざまな出来事を肌で感じながら、知識だけではなく実戦を通してスキルを高めていく。そして、その経験から看護部全体の質を向上できるよう貢献していきたいと思っています。

ただ伝えるのではなく、納得してもらう。
研修を実施する立場としても、現場での経験は大切な要素になってきます。研修プログラムを作成する際には、ACLSチームや現任教育委員など現場に近い意見を反映しながら総合的な視点で作成しています。また、研修や実戦の中で指導や指示を行う際には一方的に伝えるのではなく、なぜそうするのか理由を明確にし、相手が納得してもらえるよう心がけています。私が培ってきた経験が看護部や患者さんの力になれたと感じた時、この資格を取得して本当に良かったと思います。
Message 05
久保田 啓文[ICU/集中治療室] 2007年入職(新卒)
広がる、男性看護師の役割。
看護師って、男でもなれるんだ。
看護師を目指すきっかけとなったのは、中学の時の入院経験。たまたま私についてくれた看護師が男性の方でした。「男でも看護師になれる」という事実が当時の自分には衝撃的だったのを覚えています。以降、その衝撃は頭の中から離れることはなく、男性看護師のニーズが社会的にも高まりつつある中で看護学校に進学。いまでは女性との壁はほとんどなく、関越病院でも10人を超える男性看護師が活躍しています。力仕事であったり、リーダーシップであったり、医療現場からのニーズは増え続けています。夜勤の時は男性の方が多い、なんてこともありますよ(笑)。

スキルがあっても、患者さんのリスクは変わらない。
学生の時は、「男性看護師のニーズは増える」といった漠然とした想いだけで看護師を目指していました。看護師としてやりたいことがあった訳ではなく、そんなとき出会ったのが関越病院。急性期医療なので看護師として幅広い選択ができることに
魅力を感じ入職を決めました。配属されたのは「集中治療室」。10年以上勤務していますが重症者が一番運ばれてくる場所ですので、患者さんに対する怖さは今でも感じます。経験や知識を身につけたとしても、患者さんのリスクは変わらない。常に緊張感を持ちながら、患者さんと向き合い最善策を追求しています。

サービスの質でも、選ばれる病院になるために。
患者さんと向き合う中で、看護師が一番深く関わっていくのは「生活」という日常的な部分。過ごしやすい環境をつくることも私たちの仕事です。ホスピタリティを常に忘れない。ただ近所にある病院ではなく選ばれる病院になるために、礼節や言葉遣いも大切にする。看護師一人ひとりが「病院の顔」という意識を持って、看護の質はもちろん「サービスの質」も追求していきたいと思っています。
Message 06
金谷 芽里[整形外科/泌尿器科] 1997年入職(新卒)
看護師の私も、母親の私も、大切にしてくれる。
常に子どもたちが近くにいる安心。
看護師として20年以上、関越病院で働いています。その間に生まれた子どもが3人。関越病院では、「産前産後」と出産日から1年間の「育児休暇」がもらえます。そのあとは院内に福利施設として「メルヘン保育園」があるので、そこに子どもを預けながら復職。それを3回繰り返しているので、子どもたちより私の方が保育園に通っている時期が長くなっちゃいましたね(笑)。院内保育園なので、子どもたちが常に近い距離にいるのはやっぱり安心。周りも同じような環境の看護師が多いので、園からの急な呼び出しや学校行事などの、お休みの相談もしやすいと思います。

育児と仕事の合間をぬって、研修会にも。
子育てと仕事の両立はやっぱり大変ですが、病院や周りの看護師のサポートもあって、今年は念願の「実習指導者講習会」に参加しています。学生への指導方法や指導者として関わり方を学ぶ研修です。私は看護実習の担当者でもあるので、
今後の指導にも活かしていきたいですね。また、今は子どもがまだ3歳なので難しいですが、ゆくゆくは夜勤にも入っていきたいですし、他の研修にも積極的に参加して「看護管理者」として病院に貢献したいと思っています。

患者さんの視点になって、気づいたこと。
少し前に私自身が体調を崩してしまって…、関越病院に入院したんです。自分が患者さんの立場になってみると気づくことがたくさんありました。例えば、患者さんは看護師の様子をとても細かく見ています。看護師から忙しそうな雰囲気が出ていたら、声をかけづらいし、ちょっとした相談もできないんですね。所作や佇まい、声の掛け方。小さいことですが細かく注意する必要があります。私たちも今の看護のレベルに満足してはいけない。もっと質をあげていくために、知識や経験を少しでも病院に還元できればと思っています。